免疫抑制剤との相互作用

本日より免疫抑制剤の服用が始まりますので、いろいろと調べてみました。

まず、グレープフルーツはなぜ食べてはいけないのか?について。

免疫抑制剤との相互作用

CYPという薬物を代謝する酵素は肝臓に多く発現していますが、そのうちの3A4という分子種は小腸の上皮細胞にも多く発現しています。
免疫抑制剤のタクロリムス(プログラフ®、グラセプター®)、シクロスポリン(ネオーラル®)は、CYPの3A4という分子種によって代謝されます。タクロリムスの場合、通常、吸収される際に小腸の上皮細胞にある3A4によってある程度の薬物量が代謝され、次いで肝臓の3A4によって更にある程度の薬物量が代謝され(※1)、その結果、服用した量の約20%が循環血中に入ります。
相互作用はグレープフルーツの成分によって、小腸上皮細胞に発現している3A4の酵素活性が阻害されることで、循環血中に入る免疫抑制剤の量が通常よりも多くなり、血中濃度が上がります。
相互作用を起こすグレープフルーツの成分は、フラノクマリン類のベルガモチン、ジヒドロベルガモチンであり、ジヒドロベルガモチンとその2量体のFC726(GF-Ⅰ-1)はCYPに対してより強い阻害作用を有し、グレープフルーツにはこれらジヒドロベルガモチンとFC726の含量が多いことがわかっています。

ちなみに、はっさくもNGだそうです。